檻の中の少女。
弟144回Cobalt短編小説新人賞を、
ファンタジーの短編『午睡の森』で受賞されたのが一田和樹さんでした。
僕は143回なので、ひとつ違いになります。
集英社の謝恩パーティー数日前に連絡を取り合い、挨拶を交わしました。
だってさ、少女向け雑誌に男の作家って浮くじゃない? それ怖いじゃない。
そういうときって担当編集は……ほら、忙しそうにしてて、話しかけられない……から……さ。
実際はスーパーダッシュの作家の方々もいらっしゃってて、男女比率は半々くらいでしたけど。
とは言え知り合いの作家さんがいるって物凄い安心感。あの時は新人以下でしたし。
パーティーのことは前書いた気がしますな。
とにかく、去年からお世話になってます作家仲間である一田さんが
島田荘司選 第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞されまして、
『檻の中の少女』が4月25日に発売となりました!
てあれ!? 今日24日!?
まだでした。
明日発売です!

僕は一足先に読ませていただきました。作家冥利に尽きるというものです。うひひ。
自殺支援サイトから始まるミステリー。
サイバーセキュリティの専門家・君島が追うは、とある自殺者にまつわる謎。
〝島田荘司〟の名を冠した賞の受賞作ですものね。
言うまでもなくミステリーとしては上質。
主人公・君島と共に謎を追うのに夢中になり、気がつけば手汗で帯がべろべろになってしまいました。
さらにその手汗が冷や汗に変わる瞬間ってのが、エピローグで訪れます。
少女の真相に付随する憎悪、激情、〝死んでいく〟という感覚。怖い。
『午睡の森』にも似たような読後感がありました。
少女向けファンタジーも、ハードカバーの推理物も描けるって、格好いいなあ。
サイバーセキュリティという専門的な分野を駆け回るストーリーですが、そこはさすがコバルト出身者、すごく読みやすく砕いてくれています。
読み手の年代を選ばないキャラクターたちも魅力のひとつでしょう。
和田がデレたらたまんないんだろうな……。
同じ少女向け短編賞出身ですが、僕は少年向けへ、一田さんはミステリー小説へと進みました。
編集の「ここ、もっとキュンキュンさせてください」の指示に眩暈を覚えるねえ、と話してた時期が懐かしい。
ジャンルは違いますが、出版は同じ時期です。
ついでに「自殺」って単語がたくさん出てくる点も同じ。それやな共通点だな。
こいつあ負けられません。
一田さんには島田荘司先生がついてるかもしれないけど、
僕には麻枝准先生がついてるもんね!
ただ
一田さんの経歴に〝コンサルト会社社長を経て──〟とありました。
下っ端リーマン体質の染みた僕は〝取締役〟って単語だけで小リスのように縮んでしまうのですが。
「よっしゃ、新人同士頑張ろうぜ!」とか
言えねぇ……。
ファンタジーの短編『午睡の森』で受賞されたのが一田和樹さんでした。
僕は143回なので、ひとつ違いになります。
集英社の謝恩パーティー数日前に連絡を取り合い、挨拶を交わしました。
だってさ、少女向け雑誌に男の作家って浮くじゃない? それ怖いじゃない。
そういうときって担当編集は……ほら、忙しそうにしてて、話しかけられない……から……さ。
実際はスーパーダッシュの作家の方々もいらっしゃってて、男女比率は半々くらいでしたけど。
とは言え知り合いの作家さんがいるって物凄い安心感。あの時は新人以下でしたし。
パーティーのことは前書いた気がしますな。
とにかく、去年からお世話になってます作家仲間である一田さんが
島田荘司選 第3回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞されまして、
『檻の中の少女』が4月25日に発売となりました!
てあれ!? 今日24日!?
まだでした。
明日発売です!
![]() | 新品価格 |

僕は一足先に読ませていただきました。作家冥利に尽きるというものです。うひひ。
自殺支援サイトから始まるミステリー。
サイバーセキュリティの専門家・君島が追うは、とある自殺者にまつわる謎。
〝島田荘司〟の名を冠した賞の受賞作ですものね。
言うまでもなくミステリーとしては上質。
主人公・君島と共に謎を追うのに夢中になり、気がつけば手汗で帯がべろべろになってしまいました。
さらにその手汗が冷や汗に変わる瞬間ってのが、エピローグで訪れます。
少女の真相に付随する憎悪、激情、〝死んでいく〟という感覚。怖い。
『午睡の森』にも似たような読後感がありました。
少女向けファンタジーも、ハードカバーの推理物も描けるって、格好いいなあ。
サイバーセキュリティという専門的な分野を駆け回るストーリーですが、そこはさすがコバルト出身者、すごく読みやすく砕いてくれています。
読み手の年代を選ばないキャラクターたちも魅力のひとつでしょう。
和田がデレたらたまんないんだろうな……。
同じ少女向け短編賞出身ですが、僕は少年向けへ、一田さんはミステリー小説へと進みました。
編集の「ここ、もっとキュンキュンさせてください」の指示に眩暈を覚えるねえ、と話してた時期が懐かしい。
ジャンルは違いますが、出版は同じ時期です。
ついでに「自殺」って単語がたくさん出てくる点も同じ。それやな共通点だな。
こいつあ負けられません。
一田さんには島田荘司先生がついてるかもしれないけど、
僕には麻枝准先生がついてるもんね!
ただ
一田さんの経歴に〝コンサルト会社社長を経て──〟とありました。
下っ端リーマン体質の染みた僕は〝取締役〟って単語だけで小リスのように縮んでしまうのですが。
「よっしゃ、新人同士頑張ろうぜ!」とか
言えねぇ……。
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